徒然草 第百四十七段

現代語訳

 「灸の痕が体中にあるのは穢らわしいので、神に仕える行事を遠慮しなくてはならない」という説は、この頃、誰かが言い出したことである。『いざという時の冠婚葬祭辞典』にも書いてない。

原文

 灸治(きうぢ、あまた所に成りぬれば、神事(しんじ(けがれありといふ事、近く、人の言ひ(だせるなり。格式(きやくしき(などにも見えずとぞ。

注釈

 格式(きやくしき

  律令をただし、その施行を円滑にするために作られた法律のこと。

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