徒然草 第百四十九段

現代語訳

 精力剤のロクジョウを鼻に当てて匂いを嗅いではいけない。巣喰った小虫が鼻から入り、脳味噌を食べると言われている。

原文

 鹿茸(ろくじようを鼻に当てて(ぐべからず。小さき虫ありて、鼻より(りて、脳を(むと言へり。

注釈

 鹿茸(ろくじよう

  角化していない鹿の角を乾燥した薬。鎮痛剤、滋養強壮剤として用いる。

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