徒然草 第六十四段

現代語訳

 「飾り付きの高級車は、別に乗る人が決まっているわけではない。適当に偉くなれば誰でも乗れる」と、誰かがコッソリ教えてくれた。

原文

 「車の五緒(いつつおは、必ず人によらず、程につけて、(きはむる(つかさ(くらゐに至りぬれば、乗るものなり」とぞ、或人(おほせられし。

注釈

 車の五緒(いつつお

  牛車のスダレに、左右の紐と、中央の紐と、その間の紐を垂らした帯。その帯を装備した車。

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